たけしの忙中閑話

ITで忙しくなる現代人???

最近、持ち運びに便利なノートパソコンを買いに行った。あまり買い物は好きなほうでも得意なほうでもないので、パソコンに詳しい秘書に同行してもらったが、まぁ、都内の大手電気屋に行ってみると、新しい機種があるわ、あるわ。。。。商品に付いている説明を見てもなんだかよくわからず、したがって、とてもモノの良し悪しを自分で判断できる「力量」も「知識」もなく、仕方がないので、大きさと軽さだけを指定して、あとはブラブラしながら、店員と秘書の「交渉」を眺めるだけであった。

しかし、かくいう自分は実は県議会議員時代からのパソコンユーザーであり、当時は全国的にも先進的なローカルネットであった「コアラ」の初期の会員でもある。その頃はまだ「インターネット」という言葉も普及しておらず、「パソコン会議」なるものが主流であったが、自ら「県議会サロン」だの、国会に出てからは「永田町より愛をこめて」だのという会議室をパソコン上に開き、大いに会員諸氏と議論を戦わせたものである。

というわけで、パソコンというか、IT分野では先駆者のつもりでいたが、世の中の進歩は驚くほどに急速で、あっという間に置いて行かれた感がある。今から十数年前に、でっかい車電話を初めて付けて悦に入っていたのが、今や動画まで送れる携帯電話を小中学生までが持つようになった。パソコンも見違えるほどに進化し、また多様化し、通信手段もそのスピードも桁違いに進歩して今やIT用語に追いついていくだけでも大変である。

実はその程度の「IT実力」の自分が、縁あって、というか、兄貴分の麻生太郎先生の指示があって、現在は自民党のIT分野の政策立案を統括するe-JAPAN特命委員会の事務局次長などという「大役」をおおせつかって、連日、政策論議に口角泡を飛ばしているのだから、正直、実にこころもとない思いをしている毎日なのである。

遠からず、「ユビキタス・ネットワーク」などという社会がやってくる。ユビキタスというのは「いつでもどこでも」という意味のラテン語かギリシャ語らしいいが、なんでも「すべての家電製品がネットワークされて、いつでもどこでも、どこからでも使えるようになる」のだという。今でも新製品を購入すると分厚い説明書にウンザリするのに、家中、説明書だらけになったらどうしようか、などとITの政策立案者にあるまじき心配をしてみたりしている。

政治家の中ではまだ少数派だが、最近のサラリーマンは携帯電話はもとより、ノートパソコン、さらにはPDAという、それをまた小型化したようなものまで持ち歩いて、しょっちゅうそれらとにらめっこしている。それはそれで仕事の能率も上がり、確かに便利になってはいるのだろうが、本当は本など一冊、片手にもって悠然としている風のほうが体裁としてははるかにいい。いや、体裁よりもなによりも、四六時中、「情報」に追いまくられていることによって、じっくりとものを考えるということができなくなっているという気がしないでもない。

といいつつも、小生、メルマガなどを発行し、ある意味、無理やりに毎週、「情報」を人に送りつけたりしているのだから、それをいう資格はないのかもしれぬ。読んでくれている皆さん、本当にありがとう。ITは進むべし、いや、進めるべし。しかし、それが「心を亡くす」と読む「忙」の字に直結せぬことを願わずにはいられない今日この頃である。
最初にもどる