岩屋たけしのメッセージ

平成20年10月08日
「麻生政権は経済対策に万全を尽くすべし。」

 衆議院予算委員会での審議が始まりました。連日、活発な論戦が戦わされていますが、国会はやはりこうでなくてはいけないなぁ、とあらためて思います。今までは「場外乱闘」ばかりでしたからね。きちんと土俵の中で向き合って真摯に議論を戦わせることが大事です。

 こういう議論を通じて、麻生総理の人となりも考え方も国民に見えてくる。また、政権の目指す方向性や、野党の政策の中身も明らかになってくる。それらをできるだけ国民の皆さんに知っていただき、ご理解いただいた上で、冷静にご判断いただくことが何より大事だと思っています。

 特に、民主党の言っている政策についてはあらゆる角度から検証することが必要です。財源はもとより、そのもたらす効果や弊害についても精査が必要ですね。裏づけのない政策は言ってみれば「偽装」であり、そんなものをちらつかせて国民の歓心を買おうとするのは、「ふりこめ詐欺」ならぬ、「票くれ詐欺」と言っても過言ではないからです。

 特に、総額で22兆円が必要な民主党の政策のための財源が、「無駄を削る」という一言でいとも簡単に出てくるように宣伝しているのは最大の欺瞞だと思います。

 国の一般会計約80兆円の四分の三は予算を作った途端に、「借金払い」と「地方への交付」と「社会保障費」でなくなってしまいます。残りの20兆円余でその他の行政サービスの全部をまかなっているのです。そのどこをどのように削るのか、をきちんと示してもらわなくてはなりません。

 一方の「特別会計」もたしかに支出総額は168兆円に及んでおりますが、その9割近くはこれまた国債の償還財源であったり、社会保障給付費であったりで、それらを除くと残りは僅かに11兆円です。その大半も私学への助成などに当てられていて、「まったく削れない」とは言わないまでも、どんなに搾り出しても1、2兆円規模にしかならないでしょう。

 各種の「積立金」の中に「埋蔵金」があるのではないかという議論も盛んですね。「為替変動準備金」など、目的があって積み立てられているものの中に「もう少し規模を減らせるのではないか」というものは精査すれば出てくるだろうと思います。崩せるものは崩したらいい。しかし、こういったものは「一過性」の財源にしかなりませんね。恒久的な政策の財源にはなりえません。

 そうこう見ていきますと、民主党の政策財源の根拠はきわめて薄弱なのです。それでいて、「税金からの年金支給」や「農家への戸別所得補償」や「子育て支援金」などを大盤振る舞いし、後期高齢者は単に廃止すると言っているだけで代替案もなく、さらに高速道路を無料にし、暫定税率も廃止した上で「必要な道路は作る」というのですから、まるで「魔法」のような政策です。

 「魔法であってもやってみて欲しい」という声もあるのかもしれません。しかし、公約を守ろうとするばかりに無理な辻褄合わせしようとすれば、国政は大混乱に陥り、経済状況はさらに悪化し、財政は破綻への道を突き進むということになると思われます。

 与党の政策には物足りなさもあるでしょう。しかし、国家の運営に責任を持とうとするならば、決して「魔法使い」の真似をするわけにはいかないのです。

 野党は「解散、解散」と叫び続けており、自らの政権取りばかりにご執心なようですが、米国発の金融不安の煽りを受けて日経平均株価がついに一万円を割ったという時に、自分たちのことしか考えられないようでは、それこそ政権担当能力はありません。
 
 麻生政権は現下の経済状況を慎重に見極めながら適宜適切な対策をしっかり打っていくべきだと思います。